「こんな人のあんな暮らし」では、実際に暮らしている人の姿をイメージできる、生活感のあるスタジオをストーリー仕立てでご紹介します。空間には、そこに暮らす人の個性や日常が自然とにじみ出るものです。お気に入りの家具に囲まれたひとり暮らしの部屋や、家族が集うあたたかなリビングなど、思い描ける暮らしの風景はさまざまです。もしこの空間に誰かが住んでいるとしたら、どんな毎日を送っているのでしょうか。登場人物や背景を想像しながら、イメージに合う空間探しにご活用ください。
case 1:アトリエのある一軒家
二子玉川の閑静な住宅街に佇む、アート作家のアトリエを併設した個人宅。大きな窓から自然光が差し込む室内は、木目のフローリングや家具があたたかみのある雰囲気をつくり、ナチュラルな家具と調和した落ち着きのある空間が魅力です。ステンレスのオープンキッチンが空間をほどよく引き締め、キッチン・ダイニング・テラスがゆるやかに繋がることで、開放感のあるシーンを撮影できます。テラスは豊かな緑に囲まれ、サウナの利用も可能。1階のアトリエスペースは、リアルな空気感があり、創作シーンやストーリー性のあるカットを撮影できます。暮らしとアートが共存する幅広いロケーションです。
父と息子の秘密の遊び場
にぎやかな昼食のテーブル。
妻は午後から同窓会に参加するため、おしゃれなワンピースに着替えていた。
「じゃあ、ちょっと行ってくるね」
と手を振る彼女を笑顔で見送りながら、僕は隣に座る息子とこっそり顔を見合わせた。
息子も、僕と同じようにこの時を待っていたのだ。心の中で小さくガッツポーズ。

「よし、始めるか!」
僕がニヤリと笑うと、息子は弾けるような笑顔で大きくうなずいた。
だが、いきなり作業場へは向かわない。
まずはテラスで「作戦会議」だ。
開放的なテラスの椅子に腰掛け、どんな椅子にするか設計図(といっても簡単なスケッチ)を広げる。
「ここを少し丸くするとカッコいいかな」
「やっぱ違うかも!」
イメージが固まったところで、いよいよ1階にある私の「アトリエ」へ移動する。
家族には秘密基地なんて呼ばれている場所だ。
少し散らかっているくらいが、僕らにはちょうどいい。

僕は電ノコを使って板を削り、息子はヤスリで角を丸くする。
ときどき冗談を言って、息子が笑う。
「お父さん、ちゃんとできてる?」
「おう、完璧だ。さすが俺の助手だな!」
僕の言葉に、息子は少し照れくさそうに笑った。
響き渡る工具の音と笑い声。
妻が居ない間の、男同士の特別なひととき。























