「こんな人のあんな暮らし」では、実際に暮らしている人がイメージできるような、生活感のあるスタジオをストーリー仕立てでご紹介します。
今回は、日々の暮らしの中で特別なことがなくても心が満たされる瞬間をストーリーにしています。朝の光が差し込むベッドルーム、何気なく過ごすバルコニー、好きなレコードを聴く静かな時間など、数あるハウススタジオの中から、それぞれの暮らしがイメージできる空間を選んでみました。好きなものがきちんとある居心地のいい空間で、「年代の違うふたり暮らしと」と、「もうすぐふたりで暮らしそう?なひとり暮らし」を描いています。イメージに合う空間探しの参考にぜひご覧ください。
case 1:緑の抜けるニュートラルな部屋
渋谷区、恵比寿南二公園向かいにある一室。南向きにある2面の窓からやわらかな自然光が入り、窓からは公園の緑が抜ける気持ちのよい空間です。シンプルなベッドルームやモダンな洗面、対面式のキッチンなど、生活感の中にデザインのこだわりを感じる整った暮らしを演出します。家具職人の彼と編みもの作家の彼女のふたり暮らしのストーリーです。
それぞれの時間が調和するふたりの朝
ふたりの、ささやかな毎日。
朝の光が窓からやわらかく差し込み、私は目が醒める。
ベッドルームに広がるしんとした気配の中で、まだ眠たいまま外の緑を眺めてボーッとする。
意識をゆっくりと起こしていく時間が好きだ。

キッチンへ向かい、昨日仕込んでおいたスープをあたため、焼き立てのトーストを用意する。
”食卓を囲むことが日々の暮らしの中心になる”
そんな場所だからこそ朝ごはんは一緒に食べるのが我が家のルール。
窓から見える公園の木々が揺れ、少し天気が気になった。
「今日は雨降らないよね?」
「そうだね、大丈夫じゃないかな」
「シーツ、洗濯しておこうかな」
あれこれ特別な言葉を交わすことはないけど、ただ、互いに自分のペースで朝の時間を過ごす。

「いってきます」
「いってらっしゃい、気をつけてね」
彼は工房へ、私は窓際の心地よい定位置へ座り、制作途中の編みものに取り掛かる。
展示会はもうすぐ、、午後には完成するだろうか・・・。
ここは自分の世界に浸れるお気に入りで、大切なアトリエのような場所だ。



case 2:気持ちよいテラスがあるマンションの一室
国立競技場駅から徒歩6分の千駄ヶ谷にあるマンションの一室。自然光のうつろいとともに表情が変わる左官壁やパーケットフロアに、セレクトされたヴィンテージ家具が並びます。ダイニングとリビングを仕切る印象的なアーチフレームは奥行き感を演出するポイント。タイル張りのホワイトキッチンに、ベッドルーム、洗面にバルコニーもあり、コンパクトながら暮らしを切り取りやすい環境です。ひとり暮らしはもちろん、夫婦やカップルのシチュエーションにもおすすめです。
彼の家に遊びに来る彼女、ふたりのまったり時間
玄関のチャイムが鳴った。
僕はキッチンで彼女の好きなコーヒー豆を挽き、ドリッパーにお湯を注ぐ。
「遅くなっちゃってごめんー」
明るい声で彼女が入ってきた。
コーヒーの香りがふわっと広がり、
「いい匂い」と嬉しそうな彼女。

彼女はアイスコーヒー、僕は缶ビールを手にテラスへ。
椅子に腰掛け、何気ない話をしながらのんびり過ごす。
「今日家で何してたの?」
「結局少し仕事しちゃった・・・」
「あーあ」
僕はビールをひと口、
「太陽を浴びて飲むビールが一番うまいんだよぉ」
「それ、いつも言うよね」
彼女はアイスコーヒーをゆっくり口にしながら小さく笑う。
外の空気が心地よく、時間がゆるやかに流れる。

夕方、空が少しずつオレンジに染まる頃、
「そろそろ散歩でも行くか?」
「いいね!どこ行こっか!!」
と嬉しそうに彼女は勢いよく立ち上がる。
バタバタと身支度をして並んで玄関を出るふたり。
特別な予定はないけれど一緒に散歩がてら出かける。
何よりも心地よいふたりの休日。



case 3:ぬくもり感じる戸建て
世田谷区喜多見エリアにある築50年の一軒家。建築当時の趣がそのままに、ダークカラーの木材のあたたかみが特徴的な落ち着いた室内です。木製のドアや出窓など、細部にまでノスタルジックな雰囲気が漂い懐かしさを感じます。2階には緑に囲まれたテラスやベッドルーム、ゲストルームもあるため、家具を入れ替えればさまざまな家族の設定で撮影ができそうです。
時を重ねた住まいで過ごす、穏やかな日常
リビングにやさしい光が差し込む午前中。
レコードが好きな私は、壁一面のレコード棚から一枚を選んで静かにターンテーブルに置いた。
流れてきたのは、ふたりでよく聴いているジャズ。
その穏やかな音色が、リビングを心地よい空間に変える。

キッチンから、昼ごはんの仕込みをするトントンという心地よい音が聞こえてくる。
料理好きのワイフが腕を振るった今日の献立は、秋の旬を使った手の込んだお昼ごはん。
猫のルナは、陽の当たる特等席から、ふたりの様子をじっと見守っている。
ときどき、小さなあくびをしながらマイペースに自分時間を楽しんでいる。

午後2時。
遅めの昼ごはんのテーブルには色鮮やかな小鉢が並び、ふたりで昼酌タイム。
「今日もありがとうね」
とグラスを上げると、ワイフも目を細めて応じる。
ルナがテーブルの上にぴょんと飛び乗り”私も見てよ”とすり寄ってくる。
頭を撫でられ喉をゴロゴロ鳴らして横たわった。
「マイペースでいいわね、私もテーブルの上で横になってみようかしら」
とワイフが言い笑い合う、毎日の食卓。



暮らしのイメージが湧くスタジオを舞台に、イメージしたストーリーをご紹介しました。ひとり暮らし、ふたり暮らし、猫との暮らし・・設定や登場人物によって求める空間もさまざまです。
トップページの『VARIATION』からは複数シーンを組み合わせた検索が可能。今回の記事のように一連の生活シーンの流れを撮影する場合は、「リビング・ダイニング、キッチン、ベッド、玄関、洗面」など、シーンをまとめて検索することができます。内容に合うスタジオ探しにぜひ [R]studio の検索機能をご活用ください。










